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平井 武志*; 江里 幸一郎; Majerus, P.*
Materials Transactions, 46(3), p.412 - 424, 2005/03
被引用回数:111 パーセンタイル:90.2(Materials Science, Multidisciplinary)国際核融合実験炉ITERの設計ではベリリウム,炭素繊維強化複合材料(CFC),タングステンがプラズマ対向材料として選択されている。プラズマ対向材料は高熱負荷に曝されるため、その熱負荷に耐えるプラズマ対向機器の開発が不可欠である。通常運転時の定常熱負荷はダイバータ部で20MW/m、第一壁部で0.5MW/mと評価されている。この定常熱負荷試験のために、電子ビーム,粒子ビーム,赤外線ヒーターでの試験及びインパイル試験が行われてきた。その他、非定常なイベントで、高密度で短いパルスのさらに過酷な熱負荷,プラズマディスラプション,プラズマの垂直位置変位(VDE)、そしてELMがプラズマ対向材料に大きな熱流束をもたらす。この模擬実験として電子ビーム(短パルス),プラズマガンそして高出力レーザー装置での実験が行われてきた。ここでは現在選択されているITERのプラズマ対向機器について述べるとともに、これらの装置の特徴と最近の実験結果について纏めたものを報告する。
根本 義之; 長谷川 晃*; 佐藤 学*; 阿部 勝憲*; 平岡 裕*
Journal of Nuclear Materials, 324(1), p.62 - 70, 2004/01
被引用回数:38 パーセンタイル:90.02(Materials Science, Multidisciplinary)本研究においては純Mo及びMo-Re合金(Re濃度2,4,5,10,13,41wt%)を、照射温度681K1072Kで約20dpaまで中性子重照射した試料を用いて研究を行った。微細組織観察において全てのMo-Re合金の照射試料で相と相の析出物が観察された。また全ての照射試料でボイドが観察され、低温度で照射した試料では転位ループ及び転位が観察された。ビッカース硬さ試験では全ての照射試料において照射硬化が測定され、特にMo-41Reの874K以下で照射した試料において硬化量が大きくなった。これらの結果からMo-Re合金の中性子重照射による微細組織発達と照射硬化及び照射脆化との関連について議論を行い、照射下で使用するMo-Re合金への最適なRe添加量及び熱処理条件を提案した。
荒木 政則; 小林 正信*
Review of Scientific Instruments, 67(1), p.178 - 184, 1996/01
被引用回数:4 パーセンタイル:43.42(Instruments & Instrumentation)核融合炉用プラズマ対向機器の寿命は、プラズマディスラプションの程度及び回数で決定される。このため、ディスラプション中のプラズマ対向機器表面材料の損耗や損傷を評価する必要がある。材料の溶融・蒸発挙動に関する研究は、いくつか行われているが、表面温度に関する研究は温度計測技術上、多くの課題があったため粗い温度測定がなされているのが現状である。このため、計量研究所と共同で、高電圧ノイズ下における短時間(0.1~3ミリ秒)・高温度(2000C以上)の温度測定技術の確立を目指して、核融合炉で想定される熱衝撃実験を行った。この結果、1)計量研究所にて開発された高速度赤外温度計にノイズ対策を実施することにより、核融合炉環境下に適用できること、2)実験結果は蒸発を考慮した2次元解析とよく一致した。本実験結果をもとに、多素子Ge高速度赤外温度計を設計・製作した。